【かたぎ古香園/片木 明】毎日安心して飲める 美味しいお茶作りにかける思い

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滋賀県南部・信楽盆地に位置する朝宮は、『香りの朝宮』の呼称が示す香気豊かなお茶を育んできました。
標高300~400mの高地で、年間の温度差が大きく川筋に霧が発生しやすいなど、茶づくりに最高の条件を備えています。
その地・朝宮で1975年から、より安全で、より美味しいお茶をつくるため、完全無農薬栽培に取り組んでいるのが、かたぎ古香園・代表の片木 明さん。自然の循環型農業を志し、完全無農薬栽培に成功するまでには、数々の苦労と試行錯誤がありました。

▼1250年の歴史を誇る「朝宮茶」を、多くの人にお届けしたい

当時は、何気なく当たり前のように害虫駆除と茶葉の病気の防除のために行う農薬散布、足元の大変悪い急傾斜で、ましてや日中の暑い中、簡単な簡易マスクで自らその薬剤を受けながら2日も3日も苦しくなるほど散布していました。夕方から脚にジンマシンが出たが、その日の夜のビールは最高においしかったし、普段よりもよく酔い、すぐに寝てしまいました。

…今でも、そんな44年前を思いだします。

その頃、私は本物の信楽朝宮茶を世間に知ってもらいたいと、親父と共にお茶の自家販売を始めました。もともと朝宮茶は1250年の歴史がある、日本で最も古い茶産地と云われています。かつて、ここのお茶は「香り朝宮」と呼ばれ、他産地にくらべかなり高価格で取引される高級茶地でした。しかし、一般のお客さんには「高級宇治茶」として販売され、「どこのお茶? 朝宮? 知らん」と知名度がほとんどありません。そこで、もっと「朝宮茶」を知ってもらおうと産直を始めたのです。

すると、いつも私のお茶を買ってもらっているお客さんから、「片木さんのお茶はさすがおいしいね」と言っていただいた時、自分の栽培方法がどうしても気になりだしました。農薬散布です。当時は年間の散布回数も多く害虫に応じて薬剤を使用しなくてはなりません。お茶は朝昼毎晩、家族全員の方が飲んでいただくわけです。私のお茶に対して「おいしいね」とは言っていただいても、「このお茶は安全です。毎日飲んでも大丈夫」とはとても言えませんでした。そこで悩んだ末、「一滴の農薬も使わないお茶作りをしよう」と決断し、「同じやるなら全部や」と思い、すべての茶畑を無農薬にしました。

▼より安全、より美味しい無農薬茶園を夢見て

緑の美しい茶園が害虫の食害で黄色くなって、さらに赤くなり、そして茎に付くカイガラムシで茶の木が枯れてきてしまいました。除草剤も使えませんから、草引もすべて手作業で、先週やったところからまた草が生えてくる。その作業の繰り返し。1年間は収穫できず2年目もダメ、他の農家さんには叱られ、誰も教えてくれる人の無い中で迷いに迷い、先の見えない無農薬茶園を夢見ながら3年目。やっと半作のお茶を収穫することができました。この時の喜びはひとしおでした。今でもあの時の新芽は忘れられません。

どうしてお茶が収穫できたのかと観察してみると、カマキリが害虫を捕まえて食べているのを発見しました。これが大きな力のひとつだとわかりました。その他てんとう虫やこおろぎ、とんぼなど、害虫を食べてくれる天敵が育つ茶園環境になっていました。

それから40年間、一度も茶葉を収穫できなかった年はありません。これが自然の循環型農業の始まりだったかなと思います。
そこから、この栽培方法を他のお茶農家に少しでも広げようと啓蒙運動をしてきました。はじめは「収穫できるの?」「買ってもらえるの?」と、なかなか簡単には取り組んでくれません。しかし徐々に収穫できることがわかり、安全なお茶を求める人がいることがわかる中、時代の流れも手伝い、この地域でも無農薬栽培にチャレンジする農家が増えています。

「自分の苦労は苦労じゃない、やるべき道を歩むことにより、自然に喜びが付いてくる」。これからもめげずに頑張っていきたいと思います。

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